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調停(調停離婚)

夫婦間における離婚の話合いがまとまらないときや、夫の暴力などにより話合いすらできないような場合、裁判所に調停を申し立てることになります。調停とは、裁判所において、調停委員を交えて話合いを行うものです。通常、男女1名ずつの調停委員が、調停を申し立てた側(申立人)と調停を申し立てられた側(相手方)から、交互に話を聞いて話合いを進めます。控室は、申立人と相手方に分けられており、互いに顔を合わさないようになっています。

調停は、裁判所で行うものですが、裁判ではなく、あくまでも話合いの場です。そこでは、離婚をするかどうか、慰謝料養育費(子どもを扶養するためのお金)、財産分与(夫婦の財産を分け合うこと)、面接交渉(親権者などにならなかった親が子どもと会うこと)、子どもの親権者をどちらにするか、離婚あるいは別居解消までの間の生活費(婚姻費用)について話合いが行われます。当事務所では、調停を申し立てる前に打ち合わせを重ねて、調停委員に依頼者の意見が十分伝わるよう、準備を整えた上で調停を申し立てます。

調停は、だいたい月1回のペースで行われ、回数はケースバイケースですが、だいたい6回程度は行われることが多いように思われます。

調停で話合いがまとまれば、合意した内容で調停調書というものが作成されます。調停調書で合意さえた内容を相手が守らない場合(例えば慰謝料を支払わないなど)、給料の差し押さえなどの強制執行を行うことができます。

離婚の調停が成立した場合、その日から10日以内に、調停調書の謄本(家庭裁判所に郵送してもらうか、取りに行くかします。)を市役所や区役所、町役場、村役場に持参して、離婚届を提出します。協議離婚の場合と異なり、夫婦や証人の署名・押印は必要ありません。

調停での話合いがまとまらない場合は、通常、調停不成立として手続きが終わります。例外的に、家庭裁判所が、それまでの調停の経緯をもとに離婚や慰謝料等についての判断を下すことがあります(「調停に代わる審判」)。

調停が不成立となった場合には、家庭裁判所に離婚訴訟を起こすことになります。離婚訴訟を起こすには、その前に調停での話し合いを行わなければならず、いきなり離婚訴訟を提起することはできません(調停前置主義)。

なお、調停では、離婚ではなく、夫婦間の修復に向けた話合いが行われることもあります。当事務所では、そのような修復に向けた調停についても弁護士がサポートさせて頂きます。

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